


秋の七草のひとつ、フジバカマ(藤袴)。花の花弁の形が袴(はかま)に似ていることが名前の由来となっています。万葉集で詠まれていたり、源氏物語には「藤袴の巻」があるなど日本人に親しまれてきた草花です。

西洋藤袴(ユーパトリウム)とアゲラタムは、よく似た花が咲きます。互いに、青花と白花があり見分けるには葉の形で見極めます。 西洋藤袴の葉の先は尖っていて三角状、アゲラタムの葉の先は丸みがあるので写真で比較して見てみましょう。

藤袴は、耐寒性があり冬の間は枯れますが根の部分が生きており越冬して翌春葉が出てきます。比較して、 アゲラタム は耐寒性が弱いため日本の冬の寒さに耐えられず枯れてしまいます。なので、1年草扱いとなっています。
西洋藤袴(ユーパトリウム)とアゲラタム の比較表

基本データ | 西洋藤袴(ユーパトリウム) | アゲラタム |
---|---|---|
花言葉 | ためらい・遅れ・延期 | 信頼 ・ 安泰 ・ 幸せを得る |
科 名 | キク科 | キク科 |
属 性 | ユウパトリウム属 | カッコウアザミ属(アゲラタム属) |
植物分類 | 多年草 原産地:東アジア(中国~朝鮮半島、関東地方以西の本州、四国、九州) | 非耐寒性多年草(一年草扱い) 原産地: 熱帯アメリカ |
開花時期 | 8月から9月 | 5月から11月 |
和 名 | フジバカマ(藤袴) | カッコウアザミ (霍香薊) |
別 名 | アララギ、香草(こうそう) 蘭草(らんそう) | オオカッコウアザミ(大霍香薊) ムラサキカッコウアザミ(紫霍香薊) |
英語名 | Eupatorium japonicum | Floss flower |
花 色 | 白 | 青,ピンク,白 |
耐寒性 | 強い | 弱い |
耐暑性 | 強い | 強い |
育成難易度 | 育てやすい | 育てやすい |
草 丈 | 60 から 120cm | 15 から 80cm |
誕生花 | 9月8日、9月14日、9月28日、 10月17日、11月6日、11月8日 | 5月10日、9月14日、 10月24日 、 10月29日 |
西洋藤袴の育て方
植え付け方法
庭植えの場合は、3月~4月頃に株を植え付けます。草花用培養土に腐葉土を混ぜ込んで、水はけの良い環境を作ります。鉢植えの場合は、非常によくふえる性質のため、根詰まりで枯れることがあります。毎年、2月から3月の芽出し前に植え替えます。
ふやし方
株分け、さし芽で増やします。
株分けは、植え替えと同時に行います。鉢から取り出し、周囲をほぐしたあとに根鉢ごと1/3~1/2に切り分けて植え付けます。さし芽は、5月から6月に、茎の先端をさし穂に使い天ざしします。根出し1か月以上したらポット上げします。

置き場所
庭植えの場合は、日当たりがよい場所で あまり乾燥しない場所に植えつけます。地下茎でどんどん繁殖するので広がりすぎに注意します。
水やり
水切れすると枯れることもあるので注意します。鉢植えは水切れしないように、雨が降っている日以外は毎日水やりをするか、浅く腰水にしておきましょう。庭植えでは3日以上雨が降らず、夕方でもしおれているようであればたっぷりと水やりをしましょう。
肥料
庭植えの場合は特に必要ありません。肥料が多すぎると茎葉ばかりが茂り、花が少なくなります。肥料切れにならない程度に与えます。
日頃の管理
草丈を抑えたい場合は、5月から6月に株の1/3~1/2ほどを残して切り戻します。

セイヨウフジバカマ(ユーパトリウム)の青花、アオバナフジバカマとも呼ぶ
種から育てるアゲラタム(カッコウアザミ)の花
フジバカマ
