パンパスグラスは庭に植えてはいけない⁉ 育て方からアレンジまで徹底解説
パンパスグラスはイネ科シロガネヨシ属で、ススキはイネ科ススキ属です。科としては同じグループですが異なる属の植物です。
ススキとパンパスグラスを見分ける際の大きな違いは、花穂のボリュームです。ススキは軽やかなのに対し、パンパスグラスは厚みがあります。草丈も異なり、ススキは1〜2mですが、パンパスグラスは2〜3mにもなります。それぞれが好む環境も異なります。
ススキは耐暑性も耐寒性も非常に高いですが、パンパスグラスは耐暑性は高いですが、耐寒性はやや低めです。パンパスグラスは大きく育つ植物のため、鉢植えよりも地植えに向いています。
庭に植えるとすごい勢いで横に増えていき、剪定するにしてもハサミで切りきれないこともあり程です。
花穂が出ると穂から種が飛んで小さな苗が育ち庭に広がります。早めに剪定して種がひろがらないように管理できるなら庭に植え付けて楽しみましょう。
大きくならない矮性の性質のパンパスグラスを選ぶのをお勧めします。
庭で栽培中のパンパスグラス白色(雌株) 植えてから2年目で1株に10本ほど穂が出た。写真は2024年9月撮影。
パンパスグラスの特徴
花穂は50〜70cm、草丈は3mほどにまで成長する大型の草です。雌雄異株の植物で、花穂の色は雄株では茶色、雌株では白色が一般的ですが、ピンクや紫になる品種もあります。
細長い葉は縁がギザギザのノコギリ状になっているのも特徴で、手入れの際は肌や手を傷つけないよう、手袋をはめて作業しましょう。
風に揺れる穂が美しい、パンパスグラスの魅力。その特徴的なふわふわとした穂が魅力の植物です。庭に植えれば、まるで南国のリゾートのような雰囲気を演出できます。
また、ドライフラワーとしても人気が高く、インテリアのアクセントとしても活躍します。今回は、そんなパンパグラスの育て方から、様々なアレンジ方法までご紹介します。
穂のピンク色と白銀色の2色植え
- 大きく成長し、穂は白銀色やピンク色など品種によって異なる。白銀色とピンク色と2色を植栽していますが微妙な色の差しかありません。
- 丈が低い品種 (矮性種)もあり、狭いスペースでも栽培できます。実際(矮性種)を育てているが2~3mに育っています。普通のパンパスグラスは、5~6mくらいになります。
- 耐寒性はあるが、寒冷地では冬場の防寒対策が必要。
- 乾燥した場所を好む。
パンパスグラスの育て方
日当たりがよく、水はけの良い土壌を好みます。一株でもかなりボリュームのある草姿になるので、複数株植える場合は株間のスペースをできるだけ広くしてください。
植え付けた初年度は1.5m程度の大きさになり、栄養状態が良く根が太くなれば翌年から2m超えの大株に育ちます。
肥料は必要なく、過肥にしてしまうとかえって株が弱るので注意しましょう。株の元気がないときのみ、周囲の土に腐葉土をすき込みます。
何もしなくても自然にまとまった姿になりますが、茎葉の生育が旺盛なので、適宜刈り込んで色々な形に仕立てることができます。
植え付け
風通しの良い場所を選んで苗を植え付けます。水はけの良い土を好むため、市販の草花用培養土にパーライトなどを混ぜて使うと良い。パンパスグラスの苗を植え付けるには、春または秋が適期です。
※大株になると掘り上げが困難になるため、植え付けの際は注意してください。(庭に植えてはいけないという理由)
植え方
鉢植えの場合 ……… 大き目の鉢用意し、鉢底に鉢底石を敷き、培養土を入れてうえつける。鉢をベランダに置くことで、室内からも美しい穂を楽しむことができます。また、玄関先に置くことで、秋に穂が出ると来客を迎える際に季節感とボリューム感を出すことができる。
地植えの場合 ……… 植え穴を掘って、パンパグラスの根鉢を崩さないように植え付ける。存在感のある植物なので、単独で植えることで庭のアクセントになります。背が高いため、花壇の背景に植えたり、他の草花との組み合わせを楽しみましょう。
上記の様なカタログ写真では、ピンクや白銀の色がはっきりしています。推測ですが画像フィルターを使用して盛っているようです。2色植えをして栽培していて感じたこと。実際は、ピンクは、白銀の色よりほんのり赤っぽい感じがする程度の色違いです。個体差や品種により違いとは思いますが。
水やり
鉢植えの場合 ……… 土が乾いたらたっぷりと水やりをする。注意点としては、過湿は根腐れの原因となるため、水やりは控えめにします。
地植えの場合 ……… 植え付け時は、土が乾いたらたっぷりと水やりをする。その後は、降雨だけで十分で、水やりはほぼ不要です。
肥料
生育期(春~秋)に緩効性肥料を施します。肥料を与えすぎると葉が茂りすぎて穂がつきにくくなることがあるため、地植えの場合は、施肥しなくても良い。
剪定
冬に枯れた葉を切る。地際から切り戻します。 定期的に枯れた葉を切りとりましょう。
パンパスグラスの穂の収穫
病害虫
特に注意すべき病害虫はない。
パンパスグラスの増やし方
株分けと種まきで増やすことができます。
株分けは、春または秋に行います。
種まきは、3~6月です。覆土は5mm程度で、発芽するまで土が乾かないように注意します。種から育てることもできるが、開花(穂が出る)まで時間がかかります。
栽培カレンダー
花言葉
「光輝」「雄大な愛」「強気な心」「人気」
9月に入り少しづつ穂が出始めたところ
Pampas grassの基本情報
和名 | :シロガネヨシ(白銀葭) |
科名 | :イネ科 多年草 |
属名 | :シロガネヨシ属 |
開花時期 | :9〜10月 |
栽培場所 | :日当たりがよく 水はけのよい場所で育てる。冬に-3℃以下になるような場所では、株元をマルチングして防寒します。 |
発芽温度 | :20℃くらい |
原産地 | :南アメリカ、ニュージーランド、ニューギニア |
パンパスグラスの利用方法とアレンジ例
パンパスグラスは1本だけでシンプルに飾るのもいいですし、数本をまとめて穂先をほぐしてふんわりとさせても見栄えよく飾ることができます。他の花と合わせてブーケやスワッグ、リースなどにしても、インテリアになじみやすくなります。パンパスグラスのドライフラワーなどもよく市販されているので、庭で育てていなくても、手軽に購入して楽しむことができます。
スワッグ(材料:パンパスグラス、綿花、ユーカリ、センニチコウ、スターチス、バラの実)
おすすめの飾り方
切り花や、穂を乾燥させたドライフラワーを花瓶に挿して、シンプルにアレンジメント。ユーカリやコットンフラワーを組み合わせてスワッグに仕立てて、インテリアにすると素敵です。
パンパスグラスアレンジ例
パンパスグラスの穂を組み合わせて、 ナチュラルなリース、パンパグラスの穂をメインに、ドライフラワーやグリーンを合わせてスワッグを作ることもできます。
まとめ
パンパグラスは、その美しい穂と丈夫な性質から、ガーデニング初心者にもおすすめの植物です。育て方さえマスターすれば、庭や室内を華やかに彩ってくれます。ぜひ、あなたもパンパグラスを育てて、その魅力を体験してみてください。
次回は、「パンパスグラスをドライフラワーに加工して楽しむ方法と風水」について掲載予定です。お楽しみに!